トップ 【広告運用ドリル】CPAやROASの罠を見抜く!プロの「数字の読み方」実力テスト全4問

【広告運用ドリル】CPAやROASの罠を見抜く!プロの「数字の読み方」実力テスト全4問

広告運用の成果、正しく判断できていますか?CPAやROASなどの数字の裏にある「真実」を見抜くための実力テストをご用意しました。

初級から超上級まで全4問。現役代理店が現場で使う「思考プロセス」を完全解説します。
あなたの運用偏差値を今すぐチェック!

管理画面の数字、ただ「眺める」だけになっていませんか?

「CPAが下がった!やったー!」

「ROASが目標を超えた!予算増やそう!」

…本当にその判断で大丈夫ですか?

Web広告の管理画面に表示される数字は、あくまで「結果」に過ぎません。
プロの運用者に求められるのは、その数字の裏にあるストーリーを読み解き、
「次に何をすべきか(Action)」を正しく導き出す診断力です。

今回は、実際に現場でよくあるシチュエーションを元に、あなたの「運用IQ」を試すドリルを作成しました。

ルールは簡単。 これから出題されるデータを見て、自分なりの「答え」を出してから解説を読んでください。

レベルは初級・中級・上級・超上級の4段階。 さあ、あなたの運用脳汁を全開にして挑んでください。
※あくまでも一つの意見として参考程度にご覧ください。
※問題にしている数字、名前、設定はフィクションです。


【初級編】「見かけの数字」に騙されない基礎力

テーマ:CTR(クリック率)とCVR(コンバージョン率)のトレードオフ

第1問:予算を寄せるならどっち?

あなたは美容液の広告を運用しています。
2つのパターンのA/Bテストの結果が出ました。
来月、予算を多く配分すべきなのは「広告A」「広告B」のどちらでしょうか?

▼ テスト結果

広告パターン表示回数クリック数クリック率 (CTR)コンバージョン率 (CVR)CPA (獲得単価)
広告A50,0001,5003.0%0.8%5,000円
広告B50,0005001.0%2.5%3,000円
  • 広告Aの訴求: 「【無料?】驚きの効果!クリックしてチェック」
  • 広告Bの訴求: 「乾燥肌に潤いを。初回1,980円お試しセット」

ここでストップして考えてみましょう。
正解と解説は下に掲載


【正解と解説】

正解:圧倒的に「広告B」を残す。(Aは停止推奨)

「広告Aの方がクリック率(CTR)が高いから人気がある」と判断するのは、初心者が陥りやすい典型的なミスです。
実際に計算してみると、その差は歴然です。

  • 広告A(釣り訴求):
    1,500回クリックされていますが、CVRが低いため獲得は12件にとどまりCPAも高騰しています。
    これは「質の悪いクリック」を集めてしまっている状態です。
  • 広告B(具体訴求):
    クリック数は500回と少ないですが、CVRが高いため獲得は15件。
    Aよりも件数が多く、かつ低コストで獲得できています。

教訓:クリックの「数」より、連れてきたユーザーの「質」を見ろ。

おすすめ記事紹介:
インプレッション・CV・ROASって何?広告の成果を正しく見るための基礎用語をやさしく解説


【中級編】「機械学習」と「機会損失」を見抜く

テーマ:予算キャップとインプレッションシェア

第2問:好調なキャンペーン、次の一手は?

目標CPA 10,000円の案件で、今月絶好調のキャンペーンがあります。
クライアントからは「CPAが守れているなら、獲得件数はもっと欲しい」と言われています。

▼ 現状データ

  • 着地CPA: 8,000円(目標より2,000円安い!)
  • 日予算設定: 10,000円
  • インプレッションシェア損失率(予算): 60%
  • インプレッションシェア損失率(ランク): 10%

さて、管理画面であなたが 最初に 操作すべき設定はどこですか?

ここでストップして考えてみましょう。
正解と解説は下に掲載


【正解と解説】

正解:入札単価はいじらず、「日予算」を大幅に引き上げる。

中級者がやりがちなのが、「調子が良いから入札単価(tCPAなど)を強めよう」という判断です。
しかし、今回のデータには明確なボトルネックが示されています。

  • 損失率(予算)60%の意味:
    これは「予算さえあれば、あと2倍以上のユーザーに広告を出せたのに、お金切れで夕方には広告が止まっている」という状態です。

  • 損失率(ランク)が低い意味:
    競合に負けているわけではなく、クリエイティブやLPの評価は高い状態です。

この状態で入札単価を上げても、配信量は増えず、単にクリック単価が高くなるだけです。
まずは蛇口(日予算)を全開にして、機会損失を回収するのが最優先です。
※ただし、配信面が広がるとCPAが微増する可能性があるため、その後の推移は注視しましょう。

教訓:好調な時は「アクセル」がどこにあるか探せ。このケースでは「入札」ではなく「予算」だ。


【上級編】「LTV」と「利益」から逆算する経営視点

テーマ:ROAS(広告費用対効果)の罠と利益最大化

第3問:社長になんて報告する?

あなたはECサイトの運用担当です。
社長から「今月の売上(粗利)を最大化してほしい」とオーダーされました。
2つの運用プランがあるとき、どちらを採用しますか?

▼ 前提

  • 商品単価:10,000円
  • 原価:3,000円(1個売れるごとの粗利は7,000円)

▼ シミュレーション結果

プラン広告費獲得件数 (CV)CPAROAS
プランA10万円50件2,000円500%
プランB50万円150件3,333円300%

ここでストップして考えてみましょう。
正解と解説は下に掲載


【正解と解説】

正解:「プランB」を実行する。

「ROAS 500%の方が効率が良いからA!」と答えてしまった方は、「効率脳」に毒されています。
社長のオーダーは「粗利の最大化」です。電卓を叩いてみましょう。

  • プランAの利益:
    (粗利7,000円 × 50件) – 広告費10万円 = 25万円の利益

  • プランBの利益:
    (粗利7,000円 × 150件) – 広告費50万円 = 55万円の利益

プランBは、ROAS(効率)は下がっていますし、CPAも悪化しています。しかし、会社に残る現金(利益額)はプランBの方が2倍以上多いのです。

教訓:経営者が欲しいのは「きれいなROAS」ではない。「銀行口座に残る現金」だ。効率を捨てて規模を取りに行く勇気を持て。


【超上級編】「広告をやめる」という決断

テーマ:指名検索とオーガニックのカニバリゼーション

第4問:この指名広告、必要ですか?

自社ブランド名(例:「脳汁コスメ」)で検索した際に出す「指名検索広告」を出稿しています。
CPAは激安ですが、SEO(自然検索)でも1位に表示されています。

▼ テスト結果

  • 広告ONの時: 全体CV 150件(広告経由100件 + 自然検索50件)
  • 広告OFFの時: 全体CV 145件(広告経由0件 + 自然検索145件)

このデータを見て、あなたは指名広告を継続しますか?停止しますか? (※月10万円の広告費がかかっています。また、競合他社による自社名への入札はないものとします)

ここでストップして考えてみましょう。
正解と解説は下に掲載


【正解と解説】

正解:停止する。(または広告文をSEOと全く違う訴求に変える)

一見すると、広告経由で100件も取れている素晴らしい広告に見えます。
しかし、OFFにした時の結果を見てください。
合計CVは「150件」から「145件」へと、たった5件しか減っていません。

つまり、広告経由の100件のうち、95件は「広告がなくても自然検索をクリックして買ってくれていた人」だったということです。
これを「カニバリゼーション(共食い)」と呼びます。

月10万円かけて、純増したCVはたったの5件。 実質的なCPAは 10万円 ÷ 5件 = 20,000円 となり、実は非常に効率の悪い投資だったことがわかります。

※ただし、「競合他社が自社名で広告を出している場合」は話が別です。
広告を止めると競合に顧客を奪われるリスクがあるため、防衛のために出稿を続ける必要があります。今回は「競合入札なし」という条件なので、停止が正解となります。

教訓:管理画面の「CV数」を信じるな。「インクリメンタル(純増分)」を見極めろ。


まとめ:あなたの運用脳レベルは?

  • 0問正解: 伸び代しかありません。Markelabの過去記事で基礎を固めましょう。
  • 1~2問正解: 脱初心者!AI任せにせず、仮説検証を繰り返せばもっと伸びます。
  • 3問正解: 立派なプロ運用者です。現場のエースとして活躍できるレベルです。
  • 全問正解: 今すぐSEM Agencyで働きませんか?

Web広告は、設定ひとつ、判断ひとつで成果が劇的に変わります。
「自分のアカウントは大丈夫かな?」「もっと深掘りして診断してほしい」
と感じた方は、ぜひSEM Agencyにご相談ください。

あなたの管理画面に眠る「宝」と「毒」、プロの視点で見つけ出します。

脳汁くんのマーケ研究所編集部