
インプレッション・CV・ROASって何?広告の成果を正しく見るための基礎用語をやさしく解説
Web広告の成果を正しく評価するためには、指標の意味を正確に理解することが重要です。
本記事では、インプレッション・クリック率・CV・ROASなど、広告効果測定に欠かせない基本用語をやさしく解説し、データを活かした運用改善のポイントを紹介します。
広告の成果を測るうえで欠かせない「数字の理解」
Web広告のレポートには、インプレッション・CV・ROASなど、専門用語がずらりと並びます。
「なんとなく見ているけれど、正確な意味はわからない…」という方も多いのではないでしょうか。
広告運用で成果を出すためには、“数字の意味を理解して改善につなげること”が大切です。
この記事では、広告効果測定でよく使われる基本指標をわかりやすく解説します。
インプレッションとは:「広告が表示された回数」
インプレッション(Impression)とは、広告がユーザーの画面に表示された回数を指します。
つまり、ユーザーが“実際に見た”かどうかは関係なく、「表示された」という事実をカウントしています。
最初の文字を取って「IMP」とも表記されます。
例
- 1人のユーザーに同じ広告が5回出ました→インプレッション数は5回
ユーザーがしっかりと広告を見たかはわからないけど5回表示された
つまりインプレッションは広告の”露出度合い”を測る指標
よくある勘違いは、「インプレッションが多い=広告の成果が出ている」と考えてしまうこと。
実際には「どれだけ見られたか」だけを示す数字であり、クリックや成果とは別の段階です。
クリック率(CTR)とは:「興味を持たれた割合」
表示された広告がどれだけクリックされたかを表すのが「クリック数」、
その割合を示すのが CTR(Click Through Rate/クリック率) です。
計算式 CTR=クリック数÷インプレッション数×100(%)
CTRが高いほど、広告文や画像がユーザーの関心を引いたと考えられます。
例
- ある広告が 10,000回表示 され、300回クリック された場合、
CTR = 300 ÷ 10,000 × 100 = 3%
つまり、「広告を見た人のうち3%の人が実際にクリックした」という意味になります。
ただし、クリックされても目的行動(購入・申し込みなど)につながらなければ意味がありません。
次に重要なのが「コンバージョン(CV)」です。
コンバージョン(CV)とは:「目的の行動が発生した回数」
コンバージョン(CV)とは、広告を見たユーザーが設定したゴール(成果)に到達した回数を指します。
ゴールはビジネスによって異なり、以下のように設定されることが多いです。
例
- ECサイト:商品の購入
- サービスサイト:資料請求・問い合わせ
- アプリ広告:ダウンロード・会員登録
また、クリック数に対してどれくらい成果につながったかを示すのが CVR(コンバージョン率) です。
計算式 CVR=CV数÷クリック数×100(%)
例
- とあるサイトが1,000回クリックされ、10個購入された場合、
CVR=10 ÷ 1,000 × 100 = 1%
つまり、「広告をクリックした人のうち、1%の人は商品を購入した」という意味になります。
CVRが高い広告は「クリック後のページ体験(LP)や訴求内容」がうまく機能している可能性が高いです。
ROASとは:「広告費に対してどれだけ売上が上がったか」
ROAS(Return On Advertising Spend)は、広告費に対する売上の割合を表す指標です。
計算式 ROAS=売上÷広告費×100
例
- 広告費10万円 売り上げが50万円の場合、
ROAS = 500,000 ÷ 100,000 × 100 = 500%
つまり広告費用対効果は500%ということになります。
この数字が高いほど、費用対効果の良い広告だといえます。
ただし「良いROAS」の基準は業種や商品単価によって異なります。
低単価の商品で500%を超えるのは難しい一方、高単価サービスでは1000%以上を目指すケースもあります。
全体像で理解する:広告指標の流れ
| 指標 | 定義 | 計算式 | 目的・意味 |
| Imp(インプレッション) | 広告が表示された回数 | ー | 広告の表示量を把握 リーチや認知の指標 |
| CV(コンバージョン) | 目標とする行動が発生した回数 (購入 申込 等) | ー | 広告効果の成果を 直接的に測る |
| CVR(コンバージョン率) | 広告を見た人のうち、 どれだけコンバージョンしたかの割合 | CV÷クリック数×100 | 広告の 誘導力・効果・効率 を測る |
| ROAS(広告費用対効果) | 広告費に対して どれだけの 売上があったか | 売上÷広告費×100 | 広告投資の 効率を測る 費用対効果指標 |
この流れで数字を見ると、どこでボトルネックがあるのかが明確になります。
たとえば「CTRは高いのにCVが少ない」場合、ランディングページ(LP)の改善が必要かもしれません。
まとめ:数字は“改善のためのヒント”
インプレッション・CV・ROASは、広告運用における「成果を見るための共通言語」です。
重要なのは、1つの指標だけで判断しないこと。
「表示→クリック→成果→効果」の流れで全体を見てこそ、正しい分析と改善ができます。
数字はただの結果ではなく、次のアクションを導くヒント。
効果測定を“レポート作業”で終わらせず、改善の出発点として活用していきましょう。
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