YDA「サーチターゲティング」完全攻略|キーワード選定と設定のコツ
リスティング広告のCPA高騰やP-MAXの自動化にお悩みの方へ。
Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)「サーチターゲティング」なら、競合関心層を低単価で狙い撃ち可能です。
AI任せにしない「手動設定」の勝ちパターン、成果が出るキーワード選定リスト、GA4計測の注意点まで、明日から使える実務ノウハウを完全解説します。
はじめに
「リスティング広告のクリック単価(CPC)が高すぎて、CPAが合わなくなってきた」
「GoogleのP-MAXやディスプレイ広告は、どこに出ているかわからず拡張されすぎるのが怖い」
Web広告の自動化が進む中、こうした悩みを抱える運用担当者が増えています。 AIによる「おまかせ運用」が主流になりつつある今だからこそ、再評価されている「手動で、狙ったユーザーだけを、安く狙い撃ちできる」強力な機能があります。
それが、Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)の「サーチターゲティング」です。
そもそも「サーチターゲティング」とは?
サーチターゲティングとは、「Yahoo! JAPANで特定のキーワードを検索した履歴があるユーザー」に対して、広告を配信できる機能です。
一般的なディスプレイ広告(オーディエンスカテゴリーなど)が「興味関心」というふんわりした枠組みで狙うのに対し、サーチターゲティングは「検索行動」という明確な能動的アクションを起こしたユーザーをリスト化するため、ディスプレイ広告の中でも圧倒的に獲得率(CVR)が高いのが特徴です。
リスティング広告の「1/3のCPA」も狙える
最大のメリットはそのコストパフォーマンスです。
リスティング広告(検索連動型)でクリック単価(CPC)が1,000円〜2,000円もするような激戦区の業界であっても、YDAのサーチターゲティングならクリック単価80円〜150円前後で流入を獲得できるケースが多くあります。
仮にコンバージョン率(CVR)がリスティング広告の半分だったとしても、クリック単価が1/10であれば、獲得単価(CPA)は大幅に引き下げられます。
Googleにはない「履歴期間」の指定ができる
また、検索してからの期間(有効期間)を細かく指定できる点もYDAならではです。
- 1日以内、3日以内:今まさに検討している「超・顕在層」
- 14日以内、30日以内:比較検討が長い商材向けの「準・顕在層」
このように、「どれくらいの熱量のユーザーを狙うか」を運用側でコントロールできる点が、AI任せのGoogle配信とは大きく異なります。
成果が出るキーワード選定の「鉄板リスト」
サーチターゲティングの成果は、9割が「どのキーワードリストを作るか」で決まります。
リスティング広告と同じ感覚でキーワードを入れると失敗します。
ディスプレイ広告ならではの「勝ち筋リスト」は以下の3パターンです。
【松】競合他社名・サービス名(最優先)
最もCPAが良く、効果が出やすいのがこのリストです。
リスティング広告で競合他社名に入札すると、クリック単価が高騰しがちですが、YDAなら安価に競合に関心があるユーザーを自社サイトへ誘導できます。
- リスト例:
競合A社名, 競合B社サービス名, 競合 料金, 競合 評判
【竹】比較・検討・とは系(ボリューム確保)
サービスの導入を検討しているユーザーが検索しそうな一般ワードです。
リスティング広告では「とは」系のキーワードはCVRが低いため除外しがちですが、ディスプレイ広告(バナー)であれば、認知・比較フェーズのユーザーに対して有効に機能します。
- リスト例:
勤怠管理 比較, 勤怠管理システム とは, タイムカード アプリ 無料
【梅】悩み・課題解決系(BtoBにも有効)
サービス名自体は知らなくても、そのサービスが解決する「悩み」を検索している層です。
特にBtoBマーケティングでは、担当者が業務中に検索しそうな「実務ワード」を狙うのがコツです。
- BtoBのリスト例:
稟議書 書き方(ツールの導入を検討している可能性大)
インボイス制度 対応(経理システムの変更を検討中)
IT導入補助金 申請(予算確保に動いている)
〇〇 失敗 事例(リプレイスを検討している)
失敗しないための設定手順とコツ
サーチターゲティングは広告グループに直接キーワードを入れるのではなく、事前に「オーディエンスリスト」を作成する必要があります。
オーディエンスリストを作成する
管理画面の「ツール」>「オーディエンスリスト」>「新規作成」から「サーチキーワード」を選択します。
【プロの技:提案機能を活用する】
ここで手入力するだけでなく、必ず「キーワード候補を検索」機能を使いましょう。
Yahoo!側が保有している実データに基づき「そのキーワードが過去30日で何回検索されたか(母数)」が表示されます。
検索回数が少なすぎる(100回未満など)キーワードばかりだと配信が出ないため、ある程度ボリュームがあるワードを選ぶのがコツです。
有効期間(リーセンシー)を設定する
商材の検討期間に合わせて設定します。
緊急性の高い商材(鍵開け、水漏れ、短期イベント)
設定:
「1日以内」または「3日以内」
理由:
1週間前の検索者はもう解決している可能性が高いため。
検討期間が長い商材(BtoBツール、不動産、高額商品)
設定:
「14日以内」または「30日以内」
理由:
じっくり比較している層を取りこぼさないため。
除外キーワードは設定できない点に注意
サーチターゲティングのリスト作成時、「除外キーワード(ネガティブワード)」は設定できません。
そのため、明らかに質の悪いキーワード(例:「ログイン」「解約」「求人」などを含む複合語)は、リストに追加する時点で選ばないように注意が必要です。
⚠️ 重要:GA4用のパラメータ設定を忘れずに
Yahoo!広告はGoogle広告と異なり、自動タグ設定だけではGoogleアナリティクス4(GA4)で正しく計測されない場合があります。
そのまま配信すると、広告経由の流入が (direct) / (none) (参照元不明)として計測されてしまい、広告の成果かどうかが分からなくなるトラブルが多発しています。
正確な効果測定を行うために、入稿規定の「URLオプション」には必ず以下のようなパラメータを付与しましょう。
パラメータ設定例 ?utm_source=yahoo&utm_medium=display&utm_campaign=search_targeting
Googleユーザーにはどうアプローチする?(デマンドジェネレーション)
ここまでYahoo!ユーザーへの攻略法をお伝えしましたが、当然ながら「普段はGoogleで検索しているユーザー」にはYDAは届きません。
「Yahoo!のサーチターゲティングのように、Googleの検索履歴やYouTubeの視聴履歴を活用して狙い撃ちしたい」
そう考える場合は、Google広告の「デマンドジェネレーション(Demand Gen)キャンペーン」が最適解です。
あちらはキーワード単位の手動指定ではなく、AIが検索語句を読み取って自動拡張する仕組みですが、「検索行動をしたユーザーに動画や画像でアプローチする」という基本戦略は同じです。
Yahoo!は「手動で精密に」、Googleは「AIで広範囲に」。
この2つを組み合わせることで、Web上の「検索行動ユーザー」を漏れなくカバーする最強の布陣が完成します。
併せて読みたい
Googleユーザーも取り込みたい方は、こちらの記事でAI時代の新しい攻め方を解説しています。
まとめ:YDAサーチターゲティングは「手動」だからこそ勝てる
Web広告の世界は自動化が進んでいますが、「競合のサービス名を検索した人に、3日以内に絞って広告を出す」といった鋭い戦略を実行できるのはYDAのサーチターゲティングならではの強みです。
特に予算が限られている場合、P-MAXなどで広く配信するよりもYDAで「確度の高いリスト」に一点集中する方が、最終的な獲得単価(CPA)を安く抑えられるケースが多々あります。
まだ実施していないキーワードリストがないか、有効期間の設定は適切か。まずは管理画面の「オーディエンスリスト」を見直すところから始めてみてください。