トップ Google広告の除外キーワード設定|代理店が最初に行う「無駄クリック」掃除の全手順

Google広告の除外キーワード設定|代理店が最初に行う「無駄クリック」掃除の全手順

「Google広告はAIにお任せで成果が出る」その言葉を信じると、大切なお金が無駄なクリックに使われます。

本記事では、代理店がアカウントを引き継いだ際に必ず行う「検索クエリ分析」と「除外キーワード設定」による無駄コストの削減方法を、BtoBの具体例を交えて解説します。

はじめに

「Google広告はAIが優秀だから、運用はお任せにしておけば成果が出ますよ」

もし、あなたがこの言葉を信じて広告運用を始めたばかりなら、少しだけ立ち止まってください。
その「お任せ」の裏で、大切なお金が無駄なクリックに使われている可能性があります。

私たち広告代理店が、クライアントのアカウントを引き継いで最初にやること。
それは、「AIが拾ってきてしまった不要な検索(無駄なクリック)」を徹底的に掃除することです。


Google広告の基礎:「登録キーワード」と「検索クエリ」の違いとは?

まず、初心者が最も誤解しやすい基本概念から整理しましょう。
広告管理画面には「キーワード」と名のつく項目が2つ存在します。

登録キーワード

あなたが管理画面で設定した言葉です(例:「会計ソフト」)。
これは、あなたの「この言葉に関連する検索に対して広告を出したい」という意思表示にあたります。

検索クエリ(検索語句)

ユーザーが実際にGoogleの検索窓に打ち込んだ言葉です(例:「会計ソフト 自作 エクセル」)。 これは、ユーザーのニーズや行動そのものです。

以前の広告運用では、この2つは密接にリンクしていましたが、現在のGoogle広告は「部分一致」や「AI学習」が主流です。

そのため、あなたが「会計ソフト」と登録しただけでも、AIは気を利かせて
「経理 エクセル 無料」
「請求書 テンプレート」
「会計士 資格」
といった、少しでも関連しそうな言葉にまで広告配信を広げてしまいます。

これが、知らぬ間に予算が消化されてしまう原因です。

AIは「商売の空気」までは読めない

AIの機械学習は非常に優秀ですが、あなたのビジネスモデルや「商売の空気」までは理解できません。

例えば、あなたが月額1万円の「法人向け会計ソフト」を販売しているとします。
ここでユーザーが「会計ソフト 自作 エクセル」と検索したとしましょう。

AIは「会計ソフトに関連するユーザーだ!」と判断して広告を表示させます。
しかし、現場の人間が見れば、「エクセルで自作しようとしている人は、有料ソフトを契約する可能性が極めて低い」ことは一目瞭然です。

このユーザーが広告をクリックすると、その瞬間に数百円から数千円の広告費が発生します。
当然、契約には至りません。こうした「AIの親切な勘違い」を正してあげる作業が必要不可欠なのです。

現場のプロは見逃さない! BtoBで設定すべき「除外キーワード」の具体例

では、具体的にどのような言葉をブロックすべきなのでしょうか。
私たち代理店がBtoB商材のアカウントで必ずチェックし、「除外キーワード」として登録を行う代表的なパターンをご紹介します。

購買意欲がない「学習・調査系」ワード

単に言葉の意味を知りたいだけのユーザーによる検索です。

  • 「〇〇とは」「〇〇 意味」「〇〇 英語」「〇〇 Wikipedia」

特に見落としがちなのが「英語」や「翻訳」です。
ビジネスツールやSaaSの場合、その単語の英語訳を知りたいだけのユーザーが流入するケースが多々あります。

ターゲット外の「属性」ワード

自社のターゲットではない属性のユーザーです。

  • 「学生」「新卒」「公務員」「個人事業主(法人限定サービスの場合)」

例えば、「大企業向け採用管理システム」を扱っている場合、「就活生」からのクリックは成果につながりません。
しかし、AIは「採用」という文字だけで反応し、学生に広告を出してしまうことがあります。

最も予算を食う「コスト削減」ワード

最も警戒すべきなのがこのカテゴリーです。
検索ボリューム(検索数)が非常に多いため、放置すると予算の大半を食いつぶされるリスクがあります。

  • 「無料」「フリー」「格安」「自作」「テンプレート」「100均」

有料サービスを提供している場合、これらの言葉が含まれる検索クエリは、初期設定で「除外キーワード」として登録しておくのが鉄則です。

実践:週に1回10分。
管理画面での「検索語句レポート」チェック手順

対策は非常にシンプルです。
Google広告の管理画面にある「検索語句レポート」を活用しましょう。これを見れば、「実際にどんな言葉で検索されて広告が表示されたか」が全て分かります。

私がお勧めするルーティンは以下の通りです。

  1. 週に1回(例えば月曜の朝)、管理画面を開く。
  2. 左メニューの「キーワード」>「検索語句」をクリックする。
  3. 表示された検索語句のリストを上から順に確認する。
  4. 「この検索をした人は、お金を払ってくれそうか?」と自問する。

答えがNoなら、その言葉にチェックを入れて「除外キーワードとして追加」ボタンを押してください。

これを毎週繰り返すことで、AIに対して「こういう言葉では広告を出さないでほしい」と教えることができます。
言わば、あなたがAIの教師役となって、正しい方向へ導いてあげる作業です。

まとめ:泥臭い「除外設定」こそが最強のコスト削減策

最近は「P-MAX」などの自動化キャンペーンが流行していますが、それでも「除外キーワード」の設定だけは人間の判断が必要です。

派手な新機能や複雑な戦略を考える前に、まずは足元の「無駄なクリック」を掃除してみてください。
穴の空いたバケツに水を注ぎ続けるのをやめるだけで、同じ予算でも驚くほど成果(お問い合わせや資料請求)が増えるはずです。

Webマーケティングに魔法はありませんが、こうした泥臭い作業の積み重ねは、確実に成果となって返ってきます。
まずは今週、一度ご自身のGoogle広告アカウントの「検索語句」をチェックしてみてはいかがでしょうか。


関連記事紹介:
今回は「除外キーワード」で無駄を削ぐ方法を解説しましたが、そもそも無駄な検索を拾わせないためには「マッチタイプ」の理解も不可欠です。

この2つをセットで理解することで、AIの挙動をより正確にコントロールできるようになります。ぜひ以下の記事も参考にしてください。

リスティング広告のマッチタイプ「3つの使い分け」と予算を守る防御策

脳汁くんのマーケ研究所編集部