
関連記事

AIによる自動最適化が進化したことで、Google広告は媒体や目的ごとの分断運用から脱却。データを統合的に活用する“全体最適”の時代へと移行しています。
2024年以降、Google広告はAIを活用した自動最適化が急速に進化しています。
これにより、これまでの「媒体別・目的別に分断された運用」から、統合的にデータを活かす全体最適の時代へ移行しました。
その中心に位置するのが、
Googleが公式に推奨する組み合わせ「Power Pack(パワーパック)」です。
これは、次の3つのキャンペーンを連携させることで、
ユーザーの「意図」から「興味喚起」までを一気通貫でカバーする戦略です。
| キャンペーン名 | 主な役割 | ターゲット層 | 目的 |
| 検索キャンペーン | 検索意図に基づく顕在層獲得 | 今すぐ探している人 | コンバージョン獲得 |
| デマンドジェネレーション | YouTube・Discoverなど 潜在層への訴求 | 興味はあるが行動前の人 | 興味喚起・態度変容 |
| Performance MAX (P-MAX)キャンペーン | Google全面をAIが 横断配信 | 潜在~顕在層まで全体 | 広告効果の最適化・拡張 |
検索キャンペーンは、Google広告の原点とも言えるメニューです。
ユーザーが検索窓に入力した「キーワード(意図)」に応じて広告を表示するため、最もCVに近い顕在層へアプローチできます。
主な特徴
- 「今まさに」ニーズが顕在化しているユーザーに表示
- 広告文とLP(ランディングページ)の一貫性が成果を左右
- 成約率(CVR)が高いが、競争も激しい
おすすめ設定ポイント
- キーワードマッチタイプは「インテントマッチ」+完全一致を併用
→ 精度と拡張性を両立。- 広告文は「訴求軸×ニーズ語」で作成
例:「即日対応の不動産査定」や「金利2.35%で借り換え」など- レスポンシブ広告を活用し、AIが自動最適化できる素材を豊富に用意する。
💡ポイント
検索広告は”意図”を捉える。
ただし、検索していないユーザーにはリーチできない。
→ だからこそ「デマンドジェネレーション」との併用が効果的です。
2024年後半に正式リリースされた「デマンドジェネレーションキャンペーン(Demand Gen)」は、旧Discovery広告を進化させた、動画・画像中心の潜在層開拓型キャンペーンです。
配信面
- Youtube(フィード、ショート)
- Discoverフィード(Googleアプリ)
- Gmailプロモーションタブ
これらはすべて、ユーザーがまだ検索していない段階で目にする面です。
主な特徴
- 広告フォーマットは画像・動画・カルーセル中心
- ターゲティングはAIが「興味関心」や「過去の行動」を分析して最適化
- 広告文よりもクリエイティブの世界観が成果を左右
おすすめ活用方法
- YouTubeショートやカルーセル広告で商品体験を視覚的に伝える
- リマーケティングリストを活用して「再想起」を狙う
- P-MAXや検索と同じコンバージョン目標を設定し、学習を統一


💡ポイント
「検索で見つけてもらう前に、気づかせる」
=潜在層に先回りしてブランド印象を形成。
これにより、後の検索広告でCVRが向上するケースもあり。
Performance Max(P-MAX)キャンペーンは、Google広告の中で最も包括的なAI最適化メニューです。
検索、ディスプレイ、YouTube、Gmail、DiscoverなどGoogleの全ての面に自動配信します。 つまり「どこに出すか」を人間が選ばず、AIが自動判断して最適化します。
主な特徴
- GoogleのAIがユーザーデータとシグナルを分析し、最適な面に配信
- 検索・動画・ディスプレイなどを横断的にカバー
- クリエイティブ・目標・コンバージョン設定を統一管理可能
おすすめ設定ポイント
- アセット(画像、動画、文言)を多様に用意
→ AIが最適な組み合わせを自動生成。- オーディエンスシグナルを必ず設定
→ 「どんな人に届けたいか」のヒントをAIに渡す。- 成果の安定には最低2週間の学習期間を設ける

💡ポイント
個別のキャンペーンを“つなぐ”役割。
検索×デマンドジェネレーションの成果を引き上げ、広告全体のROIを最適化する「司令塔」的存在。
Googleが提唱するPower Packの本質は、「潜在層→検討層→顕在層」を分断せず、AIとデータでシームレスに繋ぐことです。

これまでの広告運用は、「検索で獲得」「ディスプレイで認知」といった媒体ごとの分断が前提でした。しかし、これからはAIがそれらを統合的に最適化する時代。
Power Pack(検索+デマンドジェネレーション+P-MAX)は、
その変化に対応するための“Google広告の新しい基礎構成”です。
この3つを連携させることで、広告は「運用」から「学習・成長するシステム」へと進化します。
以下参考リンク:
Google広告公式 P-MAXベストプラクティス
https://support.google.com/google-ads/answer/11546049
Google広告の最新AI機能「AI-Max」の解説記事はこちら!
https://sem-agency.co.jp/markelab/sem/google-aimax-p-max/