BtoBならどっち?Instagram vs TikTok広告|使い分け早見表で比較
BtoB商材ならInstagramとTikTok広告、どちらをやるべきか?
2026年の最新購買行動に基づき、2媒体の役割分担と費用対効果を徹底比較。
「TikTokで認知し、Instagramで納得させる」最強のハイブリッド運用戦略や、商材別の選び方フローチャートも公開します。
はじめに:なぜ今も「BtoBにSNSは向かない」と誤解されるのか
「BtoB商材にInstagramやTikTokは向いていない」 広告運用の現場では、いまなおこの認識が一般的です。
確かに、BtoB商材には「検討期間が長い」「意思決定者が限定される」といった特有の難しさがあります。
そのため、BtoCと同じ感覚でSNS広告を配信し、「即CV」や「CPA」だけで評価をしてしまえば費用対効果が合わず失敗するのは当然です。
しかし結論から言えば、BtoB商材でもSNS広告で成果は出ます。 ただし、それには条件があります。
SNS広告を単なる「獲得手段」として使うのではなく、「購買プロセスを前に進める装置」として設計し直すことです。
【失敗原因】BtoB×SNS広告が成果を出せない理由と誤ったKPI設定
BtoB×SNS広告が失敗しやすい最大の原因は媒体ではありません。
設計思想のズレです。 現場で頻発する失敗は、次の3点に集約されます。
- 検索広告と同じKPI(CPA)で評価している
- 初回接触からCVを狙っている
- 媒体ごとの役割を分けていない
そもそも検索広告は、「今すぐ解決策を探している顕在層」を刈り取るための施策です。
対してSNS広告は、「まだ課題を言語化できていない層」と接触し、気づきを与えるためのメディアです。
性質がまったく異なるにもかかわらず、同じ「CPA」という物差しで評価した時点でSNS広告の評価は不当に低くなってしまいます。
BtoBでSNSを使う場合、まず見直すべきは「配信方法」ではなく「評価軸」です。
各フェーズでどのような指標を見るべきか、表にわかりやすく整理しました。
BtoB購買プロセスと適切なKPI
| フェーズ | プロセスの意味(ユーザー状態) | 主に機能する媒体 | 適切なKPI(評価指標) |
| 01. 課題認識 | 自社の課題に未認知、または違和感はあるが言語化できていない。 | SNS動画広告 (TikTok/リール) | ・3秒/10秒視聴維持率 ・ブランドリフト調査 ・指名検索数の上昇 |
| 02. 情報収集 | 課題を認識し、解決手段やトレンドを探し始めている。 | コンテンツ広告 (SNS/専門メディア) | ・コンテンツ保存数 ・読了率 / 再訪率 ・ホワイトペーパーDL数 |
| 03. 比較検討 | 複数の候補を絞り込み中。具体的な機能や実績を比較。 | Instagram広告(RTG) B2Bインフルエンサー | ・RTG経由CVR ・事例ページ滞在時間 ・マイクロCV(デモ動画視聴) |
| 04. 社内承認 | 決裁者の承認が必要。論理的妥当性とROI、信頼性を重視。 | 検索広告(指名) 営業資料 / WP | ・CV数(問い合わせ・試算) ・CPA(獲得単価) ・有効商談化率 |
| 05. 導入・契約 | 最終判断フェーズ。導入後のサポートやリスクを確認。 | 営業 指名検索 / 公式サイト | ・受注率(成約率) ・商談から受注までの期間 ・LTV(初期予測値) |
2026年、BtoBマーケティングにおけるSNS広告の役割
近年のBtoB購買行動は大きく変化しており、SNS広告は単なる「広告」から、顧客の意思決定を支える「営業前工程の設計装置」へと役割を広げています。
BtoB購買行動に起きている3つの変化
① 営業接触前に情報収集がほぼ完結している
現在のBtoB購買では、顧客は問い合わせる前にWebサイトやSNSを通じて検討の大半を終えています。
つまりSNSはもはや単なる「認知の場」ではなく、意思決定動線の一部として機能しているのです。
② 現場担当者から決裁者までSNSで情報収集
かつては若手中心だったSNS利用ですが、現在は30代〜40代のミドルマネジメント層(決裁関与者)も、移動時間などにTikTokやInstagramで業界トレンドを収集する動きが定着しています。
「SNS=若者向け」という認識は捨てなければなりません。
③ 検索前にSNSで接触する「Pre-Search行動」の増加
Googleでキーワード検索をする前に、TikTokやInstagramのレコメンドを通じて課題に気づき、解決策の存在を知る。
この流れが一般化したことで、SNS広告の役割は「認知拡大」から、検索や営業活動が成果を出しやすくなる状態を作る〈営業前工程の設計〉へと移行しました。
なぜ2026年のBtoBは「Instagram × TikTok」で設計すべきなのか
数あるSNSの中でも、2026年のBtoBマーケティングにおいて特に注目されているのが TikTok と Instagram です。
理由はシンプルで、この2媒体が現在のBtoB購買行動に最も適合した役割分担を持っているからです。
TikTok:アルゴリズムが連れてくる「予期せぬ出会い」
TikTok最大の特徴は、フォロワー数に関係なく、AIがその情報を求めている潜在層へ届けてくれる「レコメンドエンジン」の強さにあります。
ここで重要になるのが「人間味」です。
社長や社員のリアルな声、現場の裏側など、「中の人」が見える投稿はBtoB特有の堅苦しさを払拭し、好感度と親近感を生みます。
実際にここから採用や指名検索に繋がるケースが増えています。
また、数秒で現場の困りごとを提示するショート動画は視聴者に「これは自分たちの話だ」と気づかせる力が強力です。
つまりTikTokはまだ課題を言語化していない層に対し、半ば強制的に接触を作り出す「上流メディア」として機能するのです。
Instagram:興味を確信に変える「カタログ機能」
一方、InstagramはTikTokで生まれた興味を「納得」へと変えるカタログの役割を果たします。
最大の武器は「情報のストック」です。
カルーセル機能を使って図解や事例をスワイプ形式で読ませることで、複雑なBtoB商材のメリットを論理的に理解させるのに適しています。
さらに、保存機能やDMといったアクションは、社内検討のテーブルに乗せるための「持ち帰り資料」代わりになります。
2026年はリール動画で目を引き、フィード投稿でじっくり読ませる。
この滞在時間と信頼を同時に高める運用こそが、BtoBの勝ちパターンとして定着しつつあります。
競合ではなく「パートナー」として運用する
このように整理すると、TikTokとInstagramは競合関係ではないことが分かります。
- TikTokで出会いを作り、課題を認識させる。
- Instagramで理解を深め、納得させる。
どちらが優れているかではなく、一連の購買プロセスにどう組み込むか。
ここを設計できるかどうかが、BtoB×SNS広告の成否を分けます。
理由はシンプルで、この2媒体が現在のBtoB購買行動に最も適合した役割分担を持っているからです。
TikTok:アルゴリズムによる「接触量」と「人間味」
数あるSNSの中でも、2026年のBtoBマーケティングにおいて特に注目されているのが TikTok と Instagram です。
理由はシンプルで、この2媒体が現在のBtoB購買行動に最も適合した役割分担を持っているからです。
媒体特性比較マトリクス
| 比較項目 | TikTok広告(出会いの場) | Instagram広告(納得の場) |
| 得意な役割 | 0→1の認知・課題提起 ・採用・カルチャーブランディング ・低CPMでの広域リーチ | 1→確信の醸成・比較検討 ・複雑な商材の教育 ・比較検討のサポート ・リターゲティングによる追加客 |
| 情報の質 | 直感的・感情的(動的) | 論理的・構造的(静止画・動画) |
| ユーザー体験 | AIによる強制的な「気づき」 | 能動的な「深掘り・ストック」 |
| BtoB本質 | まだ言語化されない不満を浮き彫りにする | 社内説明に耐えうる信頼と根拠を与える |
BtoB最強のハイブリッド運用フロー
2026年のトレンドは、単一媒体での完結ではありません。
まずはTikTokでターゲットの悩みを言語化し、サービスへの「興味(フック)」を創出する。
その興味を持ったユーザーに対し、Instagramのリターゲティング(追客)広告で「導入事例」や「詳細図解」を見せ、信頼を醸成する。
そして最終的に、検討が熟したタイミングで検索エンジンから公式サイトへ誘導し、資料請求へ繋げる。
このように、SNS自体を「検索エンジンへの入り口」として位置づけ、指名検索数(=最も効率の良いCV)を最大化させることが成功の鍵となります。
失敗しないための使い分け戦略と導入シミュレーション
BtoB企業がSNS広告を導入する際、最も重要なのは「どの媒体で、いつ、いくらかけるか」の意思決定です。
2026年の市場環境を踏まえ、商材特性に合わせた最適な戦略フローと費用相場を整理します。
【フローチャート】自社に最適な媒体診断
自社の商材がどちらの媒体を優先すべきか、以下の3つの基準で判断します。
- 商材単価とリードタイム
高単価、長期間検討:
信頼構築が鍵となるため、Instagramでのリターゲティングと図解による教育を優先します。
低単価、即決型:
認知から即座に検討へ移せるため、TikTokでの一気呵成なリーチが有効です。 - ターゲット層
決裁者(40代以上・経営層):
信頼感や世界観を重視するInstagramやFacebook連携が適しています。
現場担当者・中間管理職(20代〜40代):
若手だけでなく、近年は30〜40代のミドル層もビジネス情報の収集にTikTokを活用しており、ボトムアップの提案に繋がりやすいのが特徴です。 - 視覚的情報の有無
スペック重視:
数値や比較を論理的に見せられるInstagramが有利です。
「現場の雰囲気」や「操作性」重視:
動画の没入感が強いTikTokで直感的に伝えるのがベストです。
導入費用シミュレーション(2026年最新相場)
BtoB企業が「テスト運用」から「本格展開」へ移行する際の予算目安です。
| 運用フェーズ | 予算(月額) | 目的と想定成果 | 運用体制の目安 |
| テスト期 | 10万〜20万円 | 特定のターゲットへの認知、クリック単価の検証 | 自社運用 または 簡易代行 |
| 成長期 | 30万〜50万円 | リターゲティングの強化、CV(資料請求)の獲得開始 | 代理店への運用委託を推奨 |
| 拡大期 | 100万円以上 | 複数媒体の併用、指名検索数の大幅底上げ、採用広報への波及 | 戦略設計からクリエイティブ制作まで一貫支援 |
- 各媒体の単価感について
TikTok広告は基本CPM(表示回数)課金であり、クリック単価(CPC)換算では約30〜80円程度と、圧倒的に安価にリーチを広げられます。
一方、Instagram広告は精度が高い分、CPCは約100〜300円前後になることが一般的です。
予算配分を考える際は、この単価差を考慮に入れる必要があります。
まとめ:成功を阻む「リソースの壁」をどう超えるか
「BtoBだからSNSは意味がない」という考え方は、購買行動がデジタル化した2026年においてはもはや過去のものです。
本記事で解説した通り、InstagramとTikTokを戦略的に使い分けることで、検索広告だけではリーチできない広大な潜在層を質の高い見込み顧客へと育成することが可能になります。
「理論はわかるが、実行が難しい」という現実
しかし、最後に一つだけお伝えしなければならない「不都合な真実」があります。
それは、SNS広告運用の最大の敵は、予算ではなく「リソースの枯渇」だということです。
特にBtoB企業のインハウス運用では、以下の壁にぶつかり、開始3ヶ月で更新が止まるケースが後を絶ちません。
- 動画編集の泥沼化:
1本のショート動画作成に5〜6時間かかり、担当者が疲弊する。 - トレンドの変化速度:
TikTokの流行り廃りは週単位で変わるため、片手間の運用ではキャッチアップできない。 - 分析スキルの不足:
「再生数は伸びたがCVしない」という時に、クリエイティブの問題かLPの問題かを切り分けられない。
賢い企業は「ハイブリッド運用」を選んでいる
成果を出しているBtoB企業の多くはすべてを自社で抱え込むのではなく「戦略・企画(自社)」×「制作・運用(プロ)」という切り分けを行っています。
- 自社の強みや伝えたいメッセージは、社内で言語化する。
- トレンドに合わせた動画編集や、細かい数値調整はプロに任せる。
この体制こそが、リソース不足による頓挫を防ぎ、最短で成果を出すための現実的な解です。
もし今、「InstagramとTikTok、どちらから始めるべきか」だけでなく、「今のチーム体制で回せるのか」という不安があるのなら、まずは一度ご相談ください。
貴社の商材とリソース状況に合わせた、無理のない運用ロードマップをご提案します。
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